オンラインで出会った、顔も知らない彼

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オンラインで出会った、顔も知らない彼

彼との出会いは、声だけで繋がるマッチングアプリだった。顔写真はなく、あるのは"レン"という名前と、落ち着いたバリトンの声だけ。私は"ミサ"と名乗り、夜ごと彼との会話にのめり込んだ。

私たちは、互いの日常を語り合った。仕事の愚痴、好きな音楽、子供の頃の夢。顔が見えないからこそ、言葉の一つ一つが重みを持ち、彼の声の響きが私の心を揺さぶった。


ある晩、レンが言った。"ミサさんの声を聞いていると、触れたくなる"

その一言が、私たちの関係を変えた。私たちは、言葉で互いを愛撫し始めた。

"今、目を閉じて。俺がそばにいるから"

レンの声に導かれ、私はベッドに横たわった。彼の言葉が、私の肌を撫で、髪を梳き、唇を奪う。想像の中の彼は、現実のどんな男よりも、私を深く感じさせてくれた。

"君のうなじは、きっと綺麗だろうな。そこにキスをしたい"

彼の囁きに、私の体は熱く火照った。言葉だけで、こんなにも感じてしまう自分が信じられなかった。

"もっと、ミサさんのことを知りたい。君の秘密の場所に、俺を導いてくれないか?"

彼の指が、私の太ももを伝い、ゆっくりと中心へと向かう。その想像だけで、私の息は上がり、腰が震えた。


レンの言葉がクライマックスに達した時、私は声にならない声を上げ、スマホを握りしめたまま、オーガズムの渦に飲まれた。

"…レンさん" "…俺も、もう限界だ"

画面の向こうで、彼の荒い息遣いが聞こえる。私たちは、同じ瞬間に、同じ快感を共有していた。

この秘密の関係は、私にとって、なくてはならないものになっていた。顔も知らない彼に、私は本気で恋をしていたのだ。


ある日、レンから"会いたい"とメッセージが届いた。嬉しさと同時に、恐怖が私を襲う。もし、想像と違っていたら?この魔法が解けてしまったら?

迷いの末、私は"はい"と返信した。私たちは、一週間後、公園の噴水の前で会う約束をした。


約束の日、私はお気に入りのワンピースを着て、彼の姿を探した。やがて、一人の男性が、私に向かって歩いてくる。優しそうな瞳、知的な雰囲気。私の心臓が、大きく跳ねた。

"ミサさん?"

その声は、紛れもなく、私が恋したレンの声だった。

"レンさん…"

私たちは、初めて会ったとは思えないほど、自然に笑い合った。


そして、その日の夜、私たちは結ばれた。彼の肌の温もり、彼のたくましい腕、彼の優しいキス。想像を遥かに超える現実に、私は幸福感で満たされた。

私たちの関係は、オンラインから始まった、少し変わった恋かもしれない。でも、声と心で深く繋がった私たちは、誰よりも強い絆で結ばれている

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